江戸時代前期に創建された黄檗宗寺院
松濤山江月寺は臨済宗黄檗派の寺院です。筑後山門郡海津村出身の鉄文和尚を開山として寛永14(1637)年に創建されました。鉄文和尚は福厳寺の開山でもあり江戸時代を通じて、鉄文自身やその弟子を開山として、南筑後地方一帯に黄檗宗寺院が次々と開かれました。
現在の江月寺は江戸時代の最末期に本山第35代住寺にもなった独唱が中興して、後に隠居地とした寺です。江月寺本堂は、書院、庫裏とともに一連の棟続きの建物の中に納まっています。隠居寺だけあって黄檗宗寺院の本堂というよりも居住空間としての要素が強く、日本式住宅にまったく融け込んだ姿となっています。 |